ここではシルバー人材センターで使われている用語やよく出てくるキーワードを随時更新していきます。(地域の違いによって微妙に意味が異なることがあったらすみません。)
あ行
『安全はすべてに優先する』
安全第一!というキーワード。全国のシルバー人材センターが掲げている。事故0を目指す強い意志の現れ。事故は本当にダメ。
『安全大会』
複数センターが集まって行われれる安全に関する大会(大規模な会議)。ひときわ安全に努めたセンターを表彰したり、良い事例を共有する場でもある。
『一本釣り』
依頼業務に対して、(本来は公募形式で広く希望者を募るのが一般的だが)どうしても時間が足りなかったり条件が特殊な場合に事務局の担当者が会員情報を調べて直接電話などで紹介すること。個人的にはあまり多用しないほうがいい気がしている。ちなみに、一般的には就業情報という公募を行い、組織で検討して合否を決めている。合否条件は実に様々なので一概に公開できないことが多いようだが、きちんと複数名で組織的に協議することが大切。ただ、一本釣りも状況により必要ではある。
『請負』『請負事業』
仕事の受け方のひとつ。請負と派遣の2つがメイン。請負は「業務を遂行したことに対価をいただく働き方」であり、会員は完成報酬として対価(配分金)を受け取る。
『SC(えすしー)』『SJC(えすじぇーしー)』
シルバー人材センターの略称。SCと略すことのほうが多い。(Jinzaiはどこへ…と関係者も思っているし、ショッピングセンターの略もSCなのでちょっと変)シルバー人材センターという名前も気に入っていない職員が多い。「シル人」と略されることもあって、とてもモヤモヤしているので、せめてSCで落ち着きたい。シル人って…
か行
『会員』
シルバー人材センターに登録する高齢者。原則60歳以上で就労意欲があり、元気な方。入会するセンターの市区町村に在住である必要がある。正式には本会員と言い、そのほか賛助会員などの制度もあるが、覚えなくてOK。(交易社団法人の場合、)会員は組織の構成員であり、「社員」でもある。定時社員総会という年1回の総会で重要な意思決定がなされ、会員一人一人がその権利を有している。なお、事務局職員は権利を持っていない。
『監事』
おおむね1~2名、設定される。理事会等に参加し、組織運営が適正になされているかチェックする役割。従来は会員から選任されることが大半だったが、法改正により、一名以上の外部監事を置くことが定められたので、公認会計士や行政関係者の方に入っていただくことが多い。
『偽装請負』
請負と言いながら、実際には現場で発注者(お客様)から指揮命令があったり、判断を都度仰がないと仕事ができない状況にあること。つまり雇用状態に近い状態=偽装請負となる。金額や法的な条件が色々と異なるため、このようなことは許されない。
『勤務実績通知書』
派遣業務を行う際に会員が事務局へ提出する報告書。月次提出が基本。
『公益社団法人』
ほとんどのシルバー人材センターが公益社団法人として組織化している。平成24年以前は一般社団法人が多かったが、法改正により公益化が進んだ。公益的な活動を行う組織であり、民間企業に比べて税金などで特例措置がある。一部、公益財団法人や一般社団法人のセンターもある。
『高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高齢者雇用安定法)』
シルバー人材センターが存在するうえで非常に重要な法律。まさかの昭和46年に制定されたもので、その頃から日本の高齢者就労について議論が交わされていたことを想うと感慨深い。この法律でシルバー人材センターの設置が公的に約束されているため、ほとんどの自治体に存在できている。
『厚労省』『厚生労働省』
シルバー人材センターの所管省庁。福祉的かつ働くことが組織のベースにあることが分かる。なお、「シルバー人材センター活性化議員連盟」という国会議員主体の組織もあり、かの有名な片山さつき議員(大臣)も参加されている。
さ行
『指揮命令』
派遣事業であれば発注者(お客様)から指揮命令を受けて働くことが可能。雇用されている。と言い換えることもできる。請負業務では、指揮命令はNG。
『就業』
会員がセンター活動を通して働くこと。請負でも派遣でも就業と言う。シルバー人材センターは就業機会確保事業なので、就業が基本となっている。
『自主・自立、共働・共助』
シルバー人材センターの理念。シルバー人材センター事業の創設者でもある大河内一男先生が提唱したもの。意味は言葉の通りなので割愛するが、昭和40年代にこのような理念を掲げて全国にシルバー人材センターが設置されていったことは映画化できそう。
『事務局』
シルバー人材センターは会員による会員のための組織だが、事務を担う部門は必要だということで事務局が存在している。会員さんの入退会管理や業務とのマッチングなど、あらゆる事務を担っている。理事会が多くの意思決定権を持っているため、原則として事務局はその指示・決定に従い事務を遂行している。…とはいえ、理事は任期で交代していくうえ組織運営に経験や知識を多く持っているとは限らないので、事務局が運営の柱になるケースが多い。理事と事務局職員の関係性はセンターにより実に様々。どちらが出すぎてもうまく運営できず、良いバランスを保てることが大切。ちなみに非営利団体の中ではかなり業務が多く、忙しいらしい。(←個人調べ)実際ぬるま湯を目指して民間企業から転職してきて心が折れる人も少なくない。(←実際の情報)
『事務費』
センターを運営するために発注者(お客様)からいただく手数料。請負でも派遣でも、設定した率を会員の就業単価に掛けてお支払いいただいている。民間企業の利益と異なり、非営利法人なので薄利ではある。ただ、近年は行政からの補助が減ってきているため、事務費を上げざるを得ない状況でもある。会員の配分金に事務費率をかけて発注者(お客様)からいただく仕組みであり、中抜きではない。たまに聞かれることがあるので、声を大きく「中抜きじゃないんです!必要最低限の運営費をいただいているんです!みんな大変な時期に申し訳ないのですが、どうかご理解ください…」とここで言わせていただく。
『就業情報』
センターによりやり方が多様化している時期ではあるが、月1~2回にまとめ、募集中のお仕事情報を公開するもの。随時方式にするところも出てきている。会員は就業情報に応募いただき、後日選考の結果で就業可否が決まる。人気の高い仕事の場合、何度も落選することはある。(数十倍ということもある)シルバー人材センターは自主・自立の組織なので、自分から応募いただくことが基本であり、仕事の依頼を待っていても連絡が来るわけではない。というのが分かりづらいかもしれない。毎年、仕事の紹介が無いから退会するという声が出るが、申し込みを一度もせずに退会される方もいるので、なんとかこういった情報のズレをなくしていきたい。3K(きつい・きたない・きけん)と呼ばれる仕事に近い清掃や植木・除草などの屋外業務は敬遠されがちだが、実際にはシルバー人材センターが高齢者向けに受けているものなので、そこまでハードな仕事は少ない。事務局でも会員の就労環境が安全であることを重要視しているので、ぜひどんな仕事でも一度挑戦していただきたい。
『就業報告書』
請負事業を行った際の報告書。基本月次提出。
『受注』
発注者(お客様)からご依頼をいただくこと。いただいた仕事を管理するための紙を受注票と呼ぶことが多く、これを使ってお客様と会員を繋いでいる。
『職種班』
植木や除草など、技術を要する業務を専属に行う会員の組織。班の在り方はセンターにより異なるが、ほとんどはこうした班組織を作って、会員間の連携強化や技術継承などを行っている。まさに自主的な組織。班会議などで方針を決めて、それを担当委員会などに上げることで研修費用を予算化するなど、よりよい活動ができるように会員たちが自ら考えて行動している。
『シルバーくん』
東京都のシルバー人材センターが使っているマスコットキャラクター。ゆるキャラという概念が生まれるもっと前から存在するゆるキャラ。東京限定なのには理由があるが、ここでは控える。そして、50周年を記念したシルバーちゃんも登場した。個人的にはシルバーくんのほうが好き。全国区ではチエブクロ―という別のゆるキャラがいる。さらに、センター固有のゆるキャラを作るところもけっこうある。群雄割拠。
『スマスマ』『Smile to Smile』
8割ほどのシルバー人材センターが使っている業務システム「エイジレス」と連動する会員専用サイト。会員個別の配分金情報や個人情報管理、就業情報の閲覧・申し込みや就業現場の詳細情報、デジタル会員証の表示などができる。従来は電話や郵送でしか連絡できなかったところから、即時かつ低コストに情報がやりとりできるようになり、会員とセンター運営にとって大きな支援になっている。スマホの画面は高齢者には見づらいという大きな問題もあるが、それでも年々利用者は増えており、多くのセンターで過半数以上が登録・利用している。スマスマを利用するためにスマホやPCを覚えるという会員もおり、そのためのスマホ教室をセンターが無償開催するなど、高齢者のIT活用にも寄与している。スマスマのために覚えたが、それより家族とLINEで連絡ができるようになってよかった。といった声も多くあり、センターに留まらない価値を感じる。なお、SMAPとは全く関係無い。
『全シ協』
全国シルバー人材センター事業協会 の略称。シルバー人材センター連合のさらに上に位置する、全国のセンターを束ねる上部団体。というイメージ。個々のセンターでカラーが違うため、全シ協は普遍的なことを中心に情報提供をしたり、国へ要望を出したりと大局に立った活動を主としている。後述の連合と同じで、会員にとっては馴染みが少ないが、重要な役割を果たしている。
『総会』『定時社員総会』
社団法人で運営しているシルバー人材センターは年に一度、必ず総会を実施する。総会により、決算や予算を会員(社員)が承認し、確定させている。そのほか、理事の選任など重要な決定も総会でのみ行われるものとなっている。センターで最重要な会議。大きなセンターでは全会員が集まることは不可能であり、委任状の提出が極めて重要。就業があって参加できないという方も、遠いから行きたくない。面白そうじゃないから。という方も、委任状はどうかご提出を。そして、参加いただくと意外と面白いと感じる方が多いので、できればご参加を。
た行
『地域班』
会員を居住地域別に班に分けたもの。会員間の連絡手段や相談ルートとして多くのセンターで組織している。ただ、時代の変化とともに地域の班長を担う会員が減っており、センターからの発信だけに切り替える流れになっている。町会の仕組みに似ている。
『チエブクロ―』
全シ協がつくった全国のシルバー人材センター統一のゆるキャラ。知恵の象徴であるフクロウと、高齢者の経験(知恵)を合わせたネーミング。
な行
『入会』
センターの入会条件を満たし、センター活動をしようとする場合には入会が必要。ほとんどのセンターで会費が必要であり、入会手続きを経て、会費を支払い、登録を行う。手続きから会員活動ができるまでの時間はセンターによって差があるが、概ね1か月程度かかる。理事会での承認が必要というところが多いため。
『年会費』
1000円から3000円くらい。会費はセンターの運営費に充てられるが、実際には資料の郵送や総合保険の掛け金だけで会費額を超えてしまう。会費を上げなくて済むよう、補助金の獲得や事務費をいただくことで組織運営を行っている。なお、年に一度も就業がなくても会費がかかるのか?という質問をいただくことがあるが、前述のとおり、会員登録をしている時点でかかる経費が会費を超えており、会員である時点で仕事があってもなくても会費は掛かる。というところが多い。まれに会費無料のセンターや、入会タイミングにより会費が変動するセンターもある。
は行
『配分金』
請負事業を行った際に会員が受け取る対価。確定申告的には雑所得になる。例:植木手入れを依頼を発注者からいただく→事務局で受付→会員または事務局が見積り→会員が就業を行い就業報告書をセンターに提出→事務局が内容確認の上、発注者に請求書を郵送→発注者が支払→センターから会員に配分金を支払
『派遣』『派遣事業』
発注者(お客様)がいる場所で、発注者やその関係者の指揮命令に従い勤務する働き方。派遣社員として雇用される、ということ。対価は給与・賃金として受け取る。請負事業と異なり、労災も適用されるし、交通費や有給休暇が得られることもある。
『発注者』
シルバー人材センターにお仕事をご依頼いただくお客様。ご家庭、自治体、企業など、多岐にわたる。民間企業に比べて安いという理由の方もいらっしゃるが、それも含めて、高齢者が仕事をすることについて理解を持ってくださっており、シルバー人材センター事業への協力・社会貢献に意識をお持ちの方が多い。発注者皆様のおかげで会員の働く場がある。なお、自治体には随意契約という仕組みがあり、シルバー人材センターへ仕事を出すことについては相見積りなどの価格競争をかけず、シルバー人材センターの利用自体に価値があることを念頭に契約を直接出すことができる。これを用いて多くの自治体はシルバー人材センターに様々な仕事を提供いただいており、(内容にもよるが)Win-Winの構図になっている。とはいえ、厳しい情勢なので価格競争力も無視はできず、かつ仕事の精度も重要であるため、シルバー人材センターとして自己研鑽が求められている。
『部会』『委員会』
理事会の参加にある会員組織。呼び方がセンターにより異なる。なぜかは不明。センター会員は理事になることができる。と別に記載したが、理事になる前に、こうした委員会の構成員(委員)として活動される方が多い。そういった実績から、理事に推薦されるか、立候補される流れがある。後述の費用弁償という手当があるものの、ほぼボランティアであり、こうした活動に参加いただける会員の意識の高さは素晴らしく、心強い。
『費用弁償』
センターが主催する会議に参加する際、センターから会員に支払われる交通費的なもの。金額が固定されていたり、実費だったり、段階的だったり、状況により異なる。非課税手当であり、これは就業の対価ではない。
『フレイル』
直訳:虚弱。加齢により体力が落ちたり認知機能や社会とのつながりが低下すること。要介護になる前の段階。令和8年1月の全シ協 調査結果によると、シルバー人材センターの会員は、非会員と比較して34%のフレイルリスク低下が認められたとのこと。つまり、センターで活動することで100人中34人がフレイル状態を回避できている。ということであり、お金のためだけでなく健康のためにもなっていることが分かった。
『プロパー』『プロパー職員』
シルバー人材センターに直接採用された職員のこと。なぜこのような呼び方をするかというと、自治体の外郭団体であるシルバー人材センターには出向や派遣などで役職員が入ってくることがよくあるため、そういった職員との違いを説明するためにしばしば使われる。ちなみにシルバー人材センター専用の単語ではない。どちらが偉いなどということではなく、それぞれに役割があるので、あえて区分する必要はない。シルバー人材センターの職員を公務員だと思っている方が多いが、ほとんどがプロパーで公益社団法人に採用されただけの団体職員なので、公務員ではない。
『補助金』
大きく分けて、連合交付金という国が国庫補助として拠出する補助金と、自治体が拠出する補助金の2つがある。どちらもシルバー人材センターの安定運営と時代に合わせた改革ができるようお金など様々なサポートをいただいている。なお、国は個々のシルバー人材センターを評価することが難しいため、間近で管理している自治体の補助金額を補助上限にするというルールがある。よって、自治体からの補助金が最も重要といえる。補助金は人件費などの運営費に充てられ、事務費や会費を安価に抑え、より多くの方がシルバー人材センターを利用いただけるような環境づくりの大切な資源になっている。
『ボランティア』
シルバー人材センターは就業が事業の基本ではあるが、もう一つの柱に社会貢献がある。地域社会への貢献は自分自身の心身にも良い影響をもたらし、金銭だけが活動の目的ではないことを組織の存在意義に盛り込むため、ボランティア活動も実施している。ボランティア活動への参加が任意というセンターが多い一方、入会後に義務レベルでボランティア活動に参加いただくセンターもある。重いようにも感じるが、結果としてはボランティア活動を当たり前と思って活動される会員のほうが就業なども精力的に取り組まれている印象がある。
ま行
『名誉会長』
ほとんどのセンターで、市区町村の長が名誉会長になっている。総会に参列いただいたり、会報誌などに寄稿いただくようなイメージ。理事会に都度参加されるわけではないが、シルバー人材センターが地域にとって大切な組織であることを裏付けている。
や行
ら行
『理事』
会員から選任される組織の代表者。その中からさらに互選で代表理事(理事長・会長)が決定する。会員には理事になる資格があり、多くのセンターで実際に一般会員が理事になっている。会員による、会員のための組織。ということを体現しており、理事(会員)の声で運営方針を変えることができる。会社で役員をやっていた方とかがなるものでしょう?と考える方もいるが、そんなことはなく、専門知識よりもセンターへの愛情が重要。専門知識は事務局から説明があるので心配なく理事に挑戦いただきたい。なお、法改正により外部理事を一名以上置くことになったので、行政などから参加いただき、法人運営の透明性を高められるようになっている。
『理事会』
ほぼ同上。月1回開催が基本。組織運営の8割方がここで決定する。ただ、傘下に委員会や部会といった会があり、そこで固まったことを協議することが多い。すべて理事会がやっているということではない。(定時社員総会 > 理事会 > 委員会・部会)
『連合』
おおむね都道府県単位で設置される、市区町村シルバー人材センターをまとめる上部団体。国からいただく補助金の管理・分配や、事業に関する様々な情報提供・運営支援を行うための組織。センターによるカラーの違いもなかなかだが、連合のカラーの違いも大きい。ただし会員にはあまり縁がないので、上部団体があるのかぁ…くらいの解釈でOK。
